高校時代、PCエンジンという家庭用ゲーム機を手に入れ、プレイに夢中になっていました。
ファミコンに比べると圧倒的に美しいグラフィックと迫力あるサウンド機能を有しており、当時ちょくちょく通っていたゲームセンターのゲームが次々と移植され、しかもその完成度も高い。
そんな中で、今でも鮮明に記憶に残っているのが「ネクタリス」という戦術シミュレーションゲームです。
戦車や歩兵、爆撃機などの駒(本ゲームでは「ユニット」と呼ばれます)をマップ上に展開し、敵軍(一人でプレイする場合はコンピュータ)と対戦します。
敵軍のユニットを全滅させるか、敵軍の収容所を歩兵ユニットで占拠することで勝利(=ステージクリア)となり、次のステージに進むことができます。
一方、自軍のユニットが全滅させられるか、自軍の収容所が占拠されればその時点で敗北(=ゲームオーバー)となります。
※YouTubeで「ネクタリス」で検索するとプレイ動画が多数アップされています。
今ふり返ってみると、勝利条件が2種類用意されていたことがゲーム性を高めていたと感じます。
- 1.敵軍のユニットを全滅させる
- 2.敵軍の収容所を歩兵ユニットで占拠する
その時々の状況に応じて、どちらか一方の条件をクリアすればいいわけです。
当然、クリアしやすい方の条件を狙うことになります。
これは、仕事でいえば、
- 1.その日のタスクをすべて終了させる
- 2.その日のマストなタスクを終了させる(それ以外のタスクは残っていてもOK)
という2択になるでしょう。
タスクシュートは一見すると1を目指しているように見えますが、当然2の勝ち方もアリです。
そのためには、どのタスクがマストなのかを把握しておく必要があります。
やっかいなことに、マストなタスクは入れ替わりうること。
一日の最初の時点でマストだったタスクがそうではなくなり、代わりに後から追加されたタスクがマストになることもあるのです。
そうなると、常に「どのタスクがマストなのか?」を“戦況”を睨みながら正確に把握することが肝要となります。
この点、最初から最後まで占拠すべき収容所がずっと変わらないネクタリスと比べると、仕事はマストがコロコロ変わるという点で実に難しい「ゲーム」ということになります。
とはいえ、ネクタリスに採用されている、ある仕掛けがこの難しさを緩和する上で役に立つと考えています。