計画をどこまで詳細に立てるか

計画というものはその期間が長くなるほどに、あるいは内容の複雑さが増すほどに、立てるのが困難になります。

あらゆることを想定した、完璧な計画は立てられないわけです。

それゆえに、まずは少しでも手を着けては様子を見るという「無計画」な方法が有効になります。

最近『「ふつう」の文章とスマホ写真で稼ぐシンプルブログのすすめ』という本を読んで、このことを再認識しました。

例えば、以下のようなエピソードが紹介されています。

  • グルメブロガーである著者がふとした思いつきで「100日間コンビニ弁当生活」という企画で記事を書き始める
  • その名の通り100日間にわたって毎日1つずつ大手コンビニチェーンの弁当を買って食べてそのレビュー記事を書くというもの
  • この取り組みを通して様々な発見が得られる(見た目で味の想像がつくようになる、60日目を超えたあたりから倦怠感を覚えるようになる、80日目を過ぎると明らかに体調不良を自覚するようになる、など)
  • それでも100日間を乗り切り、最後にそのまとめ記事を投稿したところ、Twitterで5.3万リツイートされるほどバズる
  • バズった日のブログの収益は1日で大学初任給の半分ほどに達した

これは、「この企画に取り組むことで100日後に大きな収益が得られる」という結果が予め分かった上で始めたわけではありません。

何らかの結果が得られるであろうという期待はあったかもしれませんが、それがどんなものなのかは分からず、しかも得られる保証もない中での取り組みですから、もしかすると途中で挫折していたかもしれません。

それでも、体調不良に陥りながらも100日間を乗り切れたのは、文字通り「100日間」という期間を最初に区切ったからでしょう。

結果が出なくても、とにかく100日間はやってみる。

このシンプルな方針がこの取り組みにおける唯一の計画と呼べるものだったと考えられます。

個人的に興味深く感じたのが、最終的に大きな収益獲得に直結することになるタスクです。

すなわち、「100日間の企画を終えた後にまとめ記事を書く」という最後のタスク。

おそらく、このタスクは企画を考えた当初は「計画」にはなかったのではないかと想像します。

100日間の取り組みを続ける中で、日々いろいろな発見が得られたことで「これを改めてまとめたい」という気持ちが湧き、この気持ちに応える形で後から追加されたタスクであったと思うのです。

こうして、最初は思いつきから始まった取り組みを通して、一定の成果が得られました。

当然、この経験を次に活かしたくなります。

ところが、実際にはうまく活かせないのです。

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