目下、引っ越しの準備にそれなりのリソースを割いています。
この状況を客観的に捉え直してみると面白いことに気づきます。
いま、
- 「それなりのリソースを割いています」
と書きましたが、より厳密に表現するなら
- 「それなりのリソースが天引きされています」
となります。
リソースを割くという判断を下しているのは僕自身ではあるのですが、実際のところ「気づいたら割いている」ことが多いのです。
例えば、今日は「浴室のドアの修理はどうすればいいか?」というかねてからの懸案が不意に降りてきて、気づいたら修理業者のリサーチをしていました。
引っ越し先である実家は築古のためあちこちでメンテナンスが必要で、浴室のドアもその一つです。
使えなくはないものの修理が必要なくらいにはガタが来ています。
「浴室のドアの修理」のようなタスクはこれまでに実行したことがないので、
- いくらかかるのか?
- 時間はどれぐらいかかるのか?
- 誰に頼めばいいのか?
といった疑問が次々と湧いてきます。
このようなとき、人は以下いずれかの対応をします。
- 時間があるときに改めて調べることにして、いったん保留にする
- その場である程度納得いくまで調べる
前者はいわゆる「先送り」ですが、それが許されない状況では必然的に後者が選ばれることになります。
現状の僕はまさに後者で、特に予定していなくても、ふと気になったらその場で始めてしまうのです。
客観的には「引っ越しの準備」というプロジェクトがあたかも自走するかのようにどんどん前に進んでいるように見えるでしょう。
一方、渦中にいる僕の視点では実に望ましい進め方だと感じています。
タスクシュートという注文リストに沿って愚直に粛々とタスクをこなしていきつつ、注文リストにはない割り込みオーダーにも、ときには既存の注文を差し置いてでも即座に対応しています。
これまでも同じような進め方はしてきたはずですが、現状は「割り込みオーダー」に即応する比率が高まっており、これを「実に望ましい進め方」だと感じている。
つまり、当初のプランに従うことよりも最新の現実に対応することを優先する進め方です。
言い換えれば、プランに沿ってタスクを牽引していくのではなく、現実からの要求に応える形でタスクを押していく感覚です。
タスクを進めるために「リソースを割く」のではなく、タスクからの求めに応じて「リソースが天引きされる」のを承認する。
これまで「引っぱる」しかなかったと思っていたのが「押す」のもアリなのか、というちょっとした、今さらながらの発見です。
ほかのプロジェクトにもこのような進め方に切り替えられないかと考え始めました。
そのためにはどうすればいいか?