タスクシュートを使っていると、しばしば「時刻」を忘れます。
「時間」を忘れるのではなく「時刻」を忘れる、すなわち「現在が何時何分であるか」への意識が薄らぐのです。
では「時刻」の代わりに何に意識が向くのか?
それは
- 今は何をしている最中か
- 次に何をするつもりなのか
といった自分の“現在地”を起点とした現実です。
「時刻」という絶対的な“座標”ではなく、「今ここ」という相対的な“座標”で自分がやっていること、やろうとしていることを捉えようとするのです。
タスクシュートは演奏家にとってのメトロノームのような役割を担う、と言ってもいいでしょう。
そんなタイムキーパーとして、タスクシュートを捉え直すとき、
- 時計を見ずして、時間とともに生きる
という独特の時間感覚が芽生えることになります。
では、この時間感覚はどのようにすれば獲得できるのか。
言い換えれば、「時刻」の頸城(くびき)から自分を解き放ち、代わりに「自分のペース」で前に進めるようになるにはどうすればいいか、という問いです。
これについて考えてみます。