「タイムキーパー」としてのタスクシュート・前編

タスクシュートを使っていると、しばしば「時刻」を忘れます。

「時間」を忘れるのではなく「時刻」を忘れる、すなわち「現在が何時何分であるか」への意識が薄らぐのです。

では「時刻」の代わりに何に意識が向くのか?

それは

  • 今は何をしている最中か
  • 次に何をするつもりなのか

といった自分の“現在地”を起点とした現実です。

「時刻」という絶対的な“座標”ではなく、「今ここ」という相対的な“座標”で自分がやっていること、やろうとしていることを捉えようとするのです。

タスクシュートは演奏家にとってのメトロノームのような役割を担う、と言ってもいいでしょう。

そんなタイムキーパーとして、タスクシュートを捉え直すとき、

  • 時計を見ずして、時間とともに生きる

という独特の時間感覚が芽生えることになります。

では、この時間感覚はどのようにすれば獲得できるのか。

言い換えれば、「時刻」の頸城(くびき)から自分を解き放ち、代わりに「自分のペース」で前に進めるようになるにはどうすればいいか、という問いです。

これについて考えてみます。

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