前日のレビューからスタートする効用

『大富豪の仕事術』という本に以下のようなくだりがあります。

私は、日記を使って一日を始めることにしている。

著述家として、毎朝、何も書かれていないページや画面に向かう。何か有名な言い回しがひらめくのを待つよりは、前の日の日記を読み返してみることにしている。それを、その日書く文章のきっかけにする。

朝一番に、何時間も経った前の日に書いたことを読み返すことは、いささか強迫観念めいているかもしれない。何を食べたか、どんなエクササイズをしたか、どんな仕事をしたかなど。

これは誰かに読んでもらうためのものではない(読まれでもしたら赤面ものだ)。

だが、自分のだらけた気持ちを引き締め、手の指を馴らす役目を果たしてくれる。5分くらい読み返せば、いつもそれで十分である。

毎日寝る前にその日の日記を書いていることが前提ですが、タスクシュートを使っていれば、タスクが一つ終わるたびに「タスク実行後のコメント」を残すことでリアルタイムに日記を書いていることになります。

つまり、その日の最後のタスクを終えた時点で日記が書き上がっていると言えるわけです。

そして、睡眠という記憶の断絶を経て新しい一日が始まったタイミングで、改めてこの日記を読み返すことで、睡眠によって失われた記憶の一部が戻ってきます。

すべてを記録に残していなくても、記録を目にすることで、そこから芋づる式に記録しなかったことも含めて思い出されるものです。

読み返しが終わる頃には、「前日の自分」が蘇ってきます。

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