一日で終わらない仕事は必然的に複数の日に分けて取り組むことになります。
このとき、どう分けるのがいいのか、という問題があります。
大きく分けて次の4つのパターンが考えられます。
- 1.初日に一気に進める → 翌日以降は少しずつ進める → そのままゴール
- 2.初日は少しだけ進める → 翌日以降は様子を見ながら調整する → そのままゴール
- 3.初日は少しだけ進める → 期限間際に一気に進める → かろうじてゴール
- 4.期限間際に一気に進める → かろうじてゴール
「初日」とはその仕事が発生した当日です。
多くの場合、仕事が発生した当日がもっとも熱量が高いはずです。
「熱いうち」に取り組むことで、翌日以降もこの余熱を持続しやすくなります。
その意味では、初日は「少しだけ進める」のではなく、時間の許す限り「一気に進める」(=終わらせるわけではない)方が翌日以降も続けやすくなるでしょう。
この観点で上記の4つのパターンをそれぞれ見てみます。
1は、まさに初日の「熱いうち」に一気に進めることで、翌日以降は余熱を駆使して進めるパターン。
ゴールが不明確なためにペース配分が掴めないような仕事に向きます。
例えば、3週間後の全社会議でプレゼンをするような場合。
毎日10分ずつ、プレゼン内容について考えたり資料を読み込んだりする代わりに、初日に1時間かけてその時点で思いつく限りのアイデアを書き出す。
翌日以降は書き出したアイデアを吟味しつつ、それをプレゼン資料に落とし込んでいく作業を毎日少しずつ進めることになります。
2は、初日はとにかく着手することを重視し、翌日以降は無理なく続けられるペースを探りながら続けるパターン。
ゴールが明確で、作業全体のボリュームが見えているような仕事に向きます。
例えば、100本の論文を読み込むような場合です。
初日は論文を1本だけ読んでみて、どれぐらいの時間がかかるのかを計測。
翌日以降は、毎日1本ずつ読むことにするか、あるいは1日に1本は読み切れないのでとにかく10分だけ読むと決めて数日で1本読み切ることにするか、を調整しながら進めることになります。
3と4はいずれも望ましくないパターンです。
3は、初日に着手しただけで、翌日以降はいっさい目も手も触れることなく期限が迫ってきてしまい、やむを得ず残り時間すべてを投入して一気に進めるやり方。
4は、期限が迫ってきてから初めて着手し、残り時間すべてを投入して一気に進めるやり方。
つまり、3や4を避けたければ、1か2のいずれかのパターンを選ぶしかありません。
そこで、1と2のパターンそれぞれについて、実例を交えつつ具体的な進め方をご紹介します。