タスクシュートで残す記録には大きく分けて次の2種類があります。
- 時間を何にどれだけ使ったのかの記録=外から観察可能な定量的な記録
- 時間を使ったことで何が得られたのかの記録=自分の中に留まる定性的な記録
前者は何時から何時まで何をやったのかの記録であり、その記録が後から書き換わることはありません。
一方、後者はその時間を使ったことで自分の中に生じた感情の動きを可能な限り言葉に置き換えたものであり、場合によっては後から書き換わる場合があります。
例えば、タスクを実行直後のタイミングと、翌日のタイミングとでは印象が変わり、従って感情も変化することもあるでしょう。
実は「仕事を進める」上で、この感情にまつわる記録が役に立ったり、あるいは逆に足を引っぱったりすることが少なくありません。
例えば、「やるべきことが思い通りにできた」と感じていたなら、「スッキリ」
とした感情が記録に残り、前向きな気持ちになることができるでしょう。
一方、「思った通りにできなかった」と感じていたなら「モヤモヤ」とした感情が記録に残り、それがタスク実行の足取りを重くしてしまうかもしれません。
このように、定性的な記録はその後の仕事に強い影響を及ぼします。
これとは別に、定性的な記録には「豊かさを深める」効用もあります。
例えば、「いまこのタイミングでこの映画を観られて良かった」と感じているなら、今後も同じような時間の使い方を志向するようになるでしょう。
一方、「本来すべきことを差し置いて無為な時間を過ごしてしまった」と感じているなら、今後に同じ轍を踏まないようにする対策を講じようとするはずです。
自分にとってよりしっくり来る時間の使い方を追求する上で、定性的な記録が役に立つわけです。
そこで、今回は、僕自身が日々タスクシュートを通して
- 定性的な記録をどのように残しているのか
- 残した記録を「仕事を進める」及び「豊かさを深める」のそれぞれに役立てる上でどのように整理・振り分け・加工をしているのか
- その結果、どのような効用を実感できているのか
について、事例を交えつつご紹介します。
セミナートピック
- 「仕事を進める記録」の残し方と活かし方
- 「豊かさを深める記録」の残し方と活かし方
- 書き分け・ふり返り・使い分けの実践事例
- 「儚さを記録する」ことの意味
