チームメンバー全員が参加するミーティング、指定席を予約した新幹線での移動。
こういった開始時刻の決まった「予定」は、キャンセルをしない限りは確実に実行することになります。
朝から晩まで断続的にミーティングが続くような日は、いわゆる「自分の仕事」は進まなくなりますが、ミーティングという「予定」は確実にこなすことができます。
ミーティングや移動については、デイリーリストに書いておかなくても、時間がくればおのずと開始され、そして終了するわけです。
一方、開始時刻の決まっていない「自分の仕事」はデイリーリストに書いておいたうえで、リストに書かれている順番に取り組んでいかないと終わりません。
一日の中で「予定」の時間よりも「自分の仕事」の時間の方が多い人にとっては、タスクシュートによるタスク管理の効果が大きくなります。
逆に言えば、一日の大半が「予定」という人にとっては、タスクシュートから得られる効果はほとんどない、ということになるでしょう。
今回の話は、一日の大半が「自分の仕事」という人に向けたものです。
「自分の仕事」の難しさ
すでに書いたとおり「自分の仕事」の特徴は開始時刻が決まっていないことです。
取りかかる順番は自由に決めて良いわけです。
そして、ここに「自分の仕事」の難しさがあります。
開始時刻が自由に動かせない「予定」は、不自由ではありますが、そのぶん取りかかる順番を決めなくても済みます。
開始時刻を自由に決められる「自分の仕事」は、自由ではありますが、そのぶん取りかかる順番を決めるという余計なコストが発生するのです。
「自分の仕事」の成否は、この「取りかかる順番決め」にかかっている、と考えています。