一日の最初に、その日に取り組むつもりのタスクを、取りかかる順番に並べて、その上で一番上のタスクから開始する。
これがタスクシュートの基本ですが、この通りにできない日もあります。
むしろ、この通りにできる日の方が少ないかもしれません。
「この通り」の前提は以下の3つです。
- 1.一日の最初の時点で、その日に取り組むつもりのタスクをもれなく洗い出すことができている
- 2.1のタスクを取りかかる順番に並べることができている
- 3.一番上のタスクから開始することができている
まず、最初の1からして難しい。
たいていは到底やりきれないくらいのボリュームを詰め込んでしまいがちだからです。
加えて、一日の最初の時点では取り組むつもりのなかったタスクも発生します。
誰かから依頼されることによって発生することもありますが、みずから発生させてしまう、すなわち「ふと思いついてしまう」こともあります。
次の2については、厳密な順番を決めようとすると、いくらでも時間をかけられてしまいます。
最後の3については、せっかく1と2のステップで仕上げた“完璧”なリストを手に入れているにもかかわらず、なぜかこれに従うことができず、取りかかりやすいタスクから手を付けたり、リストにないことを始めたりしてしまう。
そうであれば、一日の最初にリストを作るのは無駄なのではないか、と思われるかもしれません。
リストを作る代わりに、一日の最初に「ふと思いついたこと」から真っ先に取りかかり、それが終わったら次に「ふと思いついたこと」に取りかかる。
こうすれば、リストに囚われることなく自由に時間を過ごすことができそうです。
でも、おそらく次のような課題にぶつかるでしょう。
- 一日の終わりに「取りかかる順番を間違えた」ことに気づく
- 一日の終わりに「今日やらなくても良かった」と思えることばかりに時間を使ってしまったことに気づく
- 一日の終わりに「今日やっておくべきだったこと」が着手できていないことに気づく
いずれも一日の終わりになって気づくことばかりですが、このような後悔を未然に防ぎたければ、一日の最初にリストを作ることがその対策になるでしょう。
そうなると、目指すべきは、
- 一日の終わりに激しく後悔せずに済ませたい
という結果を得るための最低限のリストをそこそこの手間と時間で作れるようになること、ではないかと思います。
ここに到達するためにはどうすればいいか、について考えてみます。