「終了予定時刻」をどう捉えるか

タスクシュートの特長の1つに「終了予定時刻」があります。

今日のタスクがすべて終了すると見込まれる時刻を示す項目です。

この時刻は、その日のリストに登録されているすべてのタスクの見積もり時間の合計時間を現在時刻に加えたものであり、以下いずれかの条件によって変動します。

  • 1.あるタスクを見積もり時間よりも短い時間で完了させた → 早まる
  • 2.あるタスクを見積もり時間よりも長い時間で完了させた → 遅れる
  • 3.あるタスクの見積もり時間を減らす → 早まる
  • 4.あるタスクの見積もり時間を増やす → 遅れる
  • 5.あるタスクを削除する → 早まる
  • 6.タスクを追加する → 遅れる
  • 7.リストにないタスクに自分の意志で取り組む → 遅れる
  • 8.リストにないタスクに誰かの指示で取り組む → 遅れる
  • 9.リストにあったタスクが誰かの指示でやる必要がなくなる → 早まる
  • 10.何もせずにボーッとする → 遅れる

大きく次の2種類に分けられます。

  • 自分の働きかけによって変動する(1~7,10)
  • 自分以外の事情によって変動する(8,9)

つまり、10個の条件のうち8個は自分次第でコントロールできます。

当然、「早まる」方向にコントロールしたいでしょう。

そうなると、調整レバーは以下の3つになります。

  • 1.あるタスクを見積もり時間よりも短い時間で完了させた → 早まる
  • 3.あるタスクの見積もり時間を減らす → 早まる
  • 5.あるタスクを削除する → 早まる

とはいえ、いずれも「言うは易く行うは難し」なものばかりです。

1は「急げ!」ということであり、前回の記事で言えば、「ダッシュ」を自分に強要することになります。

息が切れます。

3も「もっと短い時間でできるだろう!」とプレッシャーを与えることであり、同様に前回の記事でいえば「距離」を短くすることになります。

ハードルが上がります。

5は、どのタスクを削除するかで苦悶することになるでしょう。

苦悶している間も時間が過ぎていきますから、

  • 7.リストにないタスクに自分の意志で取り組む → 遅れる

ということで、「悩みに悩んで泣く泣くタスクを削除する」という「リストにないタスク」を実行し終えたところで、悩んだ時間だけ終了予定時刻が遅れることになります。

  • タスクの削除によって浮いた時間 > 悩んだ時間

であればいいのですが、

  • タスクの削除によって浮いた時間 < 悩んだ時間

であった場合には、悩み損になってしまいます。

つまり、3つのレバーはいずれも終了予定時刻を早める上では決め手に欠けるものと言えます。

そこで、改めて考えたいのが「終了予定時刻とはどのように捉えるといいものなのか」というそもそも論です。

特にこれが正解、というものがあるわけではないのですが、少なくとも僕自身は今ではこの終了予定時刻というものを字義通りの意味では捉えていません。

では、どのように捉えているか?

そして、そう捉えることによってどんな効果を実感しているか?

この2つについて考えてみます。

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