実に不思議なことですが、ほんの数分前までは「時間がない!」と焦っていたのが、あるきっかけから不意に「あれ、まだ時間があるな…」と落ち着きを取り戻せることがあります。
分かりやすいところでは、乗ろうと思った電車に間に合わせるべく改札を抜けたところからダッシュしているときです。
現在地点から電車までの距離に比して、残されている時間が足りないと思えるとき、
- 「時間がない!」
という現状認識が生じます。
ダッシュしたものの、あと一歩のところで間に合わなかったなら、やむを得ず次の電車を待つことになります。
このとき、すでに次の電車までの距離は限りなくゼロに近い場所にいます。
残されている時間、すなわち次の電車がやってくるまでの時間は十分以上に確保できているため、
- 「時間が(たっぷり)ある」
という現状認識に切り替わるでしょう。
この事例から分かることは、人の時間に対する認識パターンです。
- 「距離」に対して手持ちの時間が十分に確保できているなら「時間がある」
- 「距離」に対して手持ちの時間が不足しているなら「時間がない」
ここで重要なことは「距離」は変数なのに対して、時間は定数であること。
どういうことか?