タスクシュートは一日という大きな時間を複数のセクション(時間帯)に分けて管理します。
これにより、たくさんのタスクを抱えていても、それぞれに相応しいセクションに仕分けることで、負荷や圧を分散することができます。
その結果、各タスクの実行を後押ししてもらえる効果が得られます。
これは、一度に注意を向ける対象を絞ることで「これくらいならやり切れそう」という安心感がその都度引き出されるからだと考えられます。
タスクに対する「圧」が下がるのです。
結局はその日の終わりまでにすべてのタスクに取り組むことにはなるのですが、「ひとまず今は、ここからここまででOK」という一度に把握ができる分量に限定する効用、とも言えます。
喩えるなら、一日に摂取すべきサプリメントが大量にあっても、時間帯にごとに割り振ることで、すべてを無理なく服用できるのに似ているかもしれません。
とはいえ、セクションの数を増やせば増やすほどに、その管理は煩雑になります。
ふと気づいたら、次のセクションの時間に突入していた、ということになると、本来直前のセクションで終わらせておくべきだったタスクが“負債”となってしまうからです。
かと言って、セクションの数を減らすと、当然一つのセクション内に収めるタスクの数が増えます。
タスクに対する「圧」が上がってしまいます。
この問題は「セクションをどれぐらい細かく分ければいいか?」に加えて「セクションにどこまでこだわるか?」という問いに向き合うことになります。
これについて考えてみます。
セクションが役に立つケースと役に立たないケース
この問題について考えるうえで、まず以下について理解しておく必要があります。
- セクションが役に立つケースと役に立たないケースがある
冒頭で書いた通り、セクションごとにタスクを割り当てることで、それぞれのセクションごとのタスクの実行を後押ししてもらえるという効果が得られます。
でも、この効果が得られるのは次の2つの条件が満たされるケースにおいてのみです。