前回の続きです。
前回も書いた通り、今月は「取りかかり問題」について徹底的に掘り下げていこうと考えています。
さて、タスクに取りかかれるかどうかは、そのときの状況に強く左右されます。
状況は大きく次の2つに分けられます。
- 1.開始時刻が決まっているタスクが迫っているとき
- 2.開始時刻が決まっているタスクまで時間の余裕がある、あるいはそのようなタスクがないとき
1は、15時からのミーティングが迫っている14:42のような状況です。
2は、17時からミーティングが1本あるだけの日の、あるいは対外予定がいっさいない日の朝9:14のような状況です。
それぞれの状況ごとにご自身がどのような心持ちになるかは想像いただけるかと思います。
このとき、1の状況を時間基準モード、2の状況をタスク基準モードを呼ぶことにします。
当然ながら、どちらのモードにいるかで取りかかりやすさが大きく変わります。
一見すると、ミーティングが迫っているような時間基準モードの方が取りかかりやすく、時間に余裕のあるタスク基準モードの方が取りかかりにくいと思われるかもしれません。
でも、必ずしもそうとは言えません。
ミーティングが迫っているがゆえに「いま取りかかっても最後まで終わりそうもない」ということで取りかかれずに過ごしてしまったり、
時間に余裕があるからこそ「よし、ようやくチャンスが巡ってきた」とばかりに満を持して取りかかれたり、といったこともあるからです。
冒頭で、タスクに取りかかれるかどうかは、そのときの状況に強く左右される、と書きましたが、どのように左右されるかは一定していないわけです。
ヨットの航行が風に左右されるのに似ています。
風を読みつつ、進みたい方向に応じて風をどのように受けるかを決める(=帆の角度を調整する)ことで、コントロールします。
仕事も同様で、状況という“風”をどのように受けるかで、思い通りに進めることもあれば、流されてしまうこともあります。
ヨットの場合は帆(セール)の角度を調整しましたが、仕事の場合は何をどう調整すればいいのか?
この調整方法が分かれば、文字通り風に乗って前に進むことができるようになるでしょう。