タスクシュートの「OS」について考える・その2

前回の記事の続きです。

タスクシュートを26年ほど、ツールを変えつつ、使い方も都度調整をかけながら使い続けてきた中で改めてタスクシュートの「OS」というものの存在に気づき始めた、という話でした。

OSありきでツール(=アプリ)を動かすのではなく、何もないところからいきなりツールを動かす中で副産物的にバックグラウンドでOSが構築されていた、ようなのです。

このような認識に至ったきっかけは、一昨年あたりから特にTaskChute Cloudの使われ方について、前提となる考え方が僕のそれとは大きく異なっていることに気づいたことでした。

具体的には

  • 1.ログから始めるのではなくプランから始める
  • 2.先送りゼロを目指す
  • 3.使途不明時間があってもOK

といった方針です。

1については、とりわけTaskChute2のリリース直後(2012年以降)は「まずは記録を取ることから始める」ことがセオリーだったことから、やや面食らうところではありました。

ただ、ここで言う「プラン」とは「3つからでOK」というマイルドなものであり、一日全体のプランを指すものではないとのことで「確かにこちらの方が取っつきが良くなるな」とは感じました。

白紙の状態からひたすら記録を取っていく行為は、それがないと始まらないとはいえ、ハードルの高いものです。

ひるがえって、前回ご紹介した「TaskChute-1.0」においては実質的に

  • プランから始める

形で使っていたので、その意味でこの方針は図らずも原点回帰だったと言えるかもしれません。

次に2の「先送りゼロ」については、「TaskChute-1.0」当時は目指す以前に「先送りゼロはマスト」な状態でした。

前回も書いた通り事実上プロジェクトが1つしかない状態であり、期限が明確に決まっている(=その日の割り当て分を翌日以降に持ち越すことができない)ためです。

最後の3の「使途不明時間」については、一つの仕事のみに打ち込むことができていたことから自然と使途不明時間は発生しえず、従って特に気にしていませんでした。

ただ、会社員時代だった当時は

  • 会社にいる時間
  • 自宅にいる時間

という大きく分けて2つの時間帯に身を置いており、使途不明時間がゼロだったのは前者のみでした。

つまり、帰宅後はまだタスクシュートの「圏外」。

その意味では一日単位で考えるなら「使途不明時間があってもOK」な状態だったと言えます。

そんな中、「TaskChute-1.0」を使い始めてから5日目の1998年8月10日に「自宅にいる時間」もタスクシュートで管理したい、と欲するようになりました。

「自宅にいる時間」をどう管理するか問題

なぜ「1998年8月10日」という正確な日付を覚えているかというと、日記をつけていたからです。

当時の日記は月ごとに1つのテキストファイルを作り(「1998年8月」なら「199808.txt」というファイル)、そこにべた打ちで書いていました。

以下は、8月10日(月)の実際の記述です。

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