前回の記事の続きです。
これまで全5回にわたって書いてきたことを振り返ってみます。
- 1998年8月6日に会社での時間管理のために必要に迫られる形でタスクシュートの原型となるツールを作り始めた
- このツールを導入したことで、会社での時間管理がうまく回るようになった
- おのずと次なる課題の「自宅にいる時間」をどう管理するか問題を何とかしたくなった
- そこで自宅の時間管理にもタスクシュートを使い始めたところ、会社とは違った形でその有用性に気づいた
会社での時間管理の課題は
- 期限が決まっている「やるべきこと」をその期限までに終えるにはどうすればいいか?
でした。
一方、自宅での時間管理の課題は
- 期限が決まっていない大量の「やるべきこと」や「やりたいこと」や「やった方がいいこと」をそれぞれどのように進めればいいか?
でした。
同じ時間管理の課題でも、その「症状」も目指すところも異なっていたのです。
それでも、この2つの課題は結果として同じ「療法」で解決することができました。
「タスクシュートを使えば解決する」と言いたいところですが、当時はタスクシュートの「効用」についての確信はまだ持てておらず、とにかく会社でうまくいったのだから、自宅でもうまくいくはず、という直感だけが頼りでした。
会社と自宅と、異なる課題にもかかわらず、なぜ「タスクシュートを使う」という1つの方法でうまくいったのか。
そのカギは「ログ」にありました。
課題が何であろうと、まず最初に行うことが以下です。
- 何にどれだけの時間を使っているのかのログを残す
ログが残せていれば、おのずと
- 残したログを振り返り、感覚と実際の差分に気づく
ようになり、
- 気づいた差分をもとに翌日以降のプランを作り、ログの一部をもとにルーチンを作る
ところにつながります。
あとは、このプランに沿って実行しながら再びログを残していきます。
当時はこのようなサイクルがあることを明確には意識できておらず、「現状がどうなっているのか、今後はどうなるのかをとにかく知りたい」という気持ちのままにログを残していました。
この習慣が会社においては
- どんな仕事にどれだけの時間を要するのかが分単位で把握できるようになることで現実的なプランが立てられるようになった
という効果を生み出し、一方自宅においては
- 限られた自宅で過ごす時間がどのように使われているのかが分単位で把握できるようになることで現実的なルーチンを見出せるようになった
という効果をもたらしました。
今回はこの「現実的なルーチン」について掘り下げてみます。