これまでの記事で「メモの前処理」から「最終成果物の生成」までのプロセスを見てきました。
とりわけ、以下の2点が重要な観点として浮かび上がっています。
- メモを「残す」ことそのものが意味を持つ
- ただし、意味を持つためには、どこかの時点で「束ねる」必要がある
この「束ねる」という操作は、EvernoteやCosenseといった個別ツール上である程度実現してきました。
ただ、より多くのメモが生まれ、より複雑な思考の連関を捉えようとしたとき、それらを横断的に束ね直すための、少し大きめの“まな板”があればいいのに、と感じるようになりました。
そんな文脈で、Capacitiesというツールが浮上してきました。
もともとCosenseを「思考の生け簀」のような場として活用してきましたが、最近触り始めたCapacitiesは「編集室」あるいは「束ね直しの場」として使えるのではないか、と思い始めています。
TCジャーナルの記事数は前回までで1,150本に到達しました。
これらの中には、明示的にシリーズ化したものもあれば、無意識のうちに繰り返し向き合ってきたテーマもあります。
たとえば、
- 「記録を残すとはどういうことか」
- 「ツールとのつきあい方」
- 「流れをつくるとは何か」
といった問いは、形を変えながら何度も登場しています。
ただ、それらは「第○回」「○○シリーズ」などと特にタグ付けされているわけではなく、基本的には記憶に頼ってアクセスするしかありません。
でも、もしもこうした記事群を「後から」束ね直せる仕組みがあったとしたらどうか?
- 「記録と感情」
- 「ツールの組み合わせによる思考の変化」
- 「ふり返りから新しい行動を引き出すロジック」
こうした“未発見のテーマ”を浮かび上がらせることができるかもしれません。
Capacitiesは、まさにこの「あとから束ねる」という操作に強いツールなのではないか。
そんな仮説をもとに、Capacitiesを「束ね直しの場」として活用する可能性について考えてみます。