TさんがTaskChute2を続けられている理由

前回に引き続き、Tさんのインタビューをお届けします。

手間はかかるが、その手間を上回るメリットがある

大橋(以下、O):前回、GTDに挫折したというお話を伺いましたが、そんなTさんが、TaskChute2のほうは続けられているのはなぜですか?

Tさん(以下、T):その日やることを計画し、やったことを記録して、やる前とやった後の感覚をすり合わせていった結果「私ならこれくらいできる」と自分に過度な期待をしたり「私はまったくなにもできないダメ人間だ」と必要以上に卑下することが減ったからだと思います。脳の中の(たいていは優秀な)自分と、現実の自分が近づいてきた印象です。

O:自分にダメ出しをしなくなったんですね。使い始めるときに何か抵抗はありませんでしたか?

T:一日のはじめに今日やることの計画が立てられて、しかも作業した内容や時間の記録が残せるのはいいなあと、軽い気持ちで使い始めました。

O:すんなり始められたんですね。

T:最初は記録をつけ忘れることもありましたが、気にせず記録を続けました。続けるうちに「何かをやっていた」という証としての記録がたまるのがうれしくて続けられるようになりました。

O:記録を続けることで何か効果は実感できましたか?

T:仕事面で特に具体的な成果はありませんでしたが、感情的な面ではありました。業務内容を上司に報告するときに、記録が残っていることで「私、けっこうちゃんとやってるじゃないか」と思えるようになりました。記録をしていなかった頃は「私、何もやってない、ダメだ…」と自分を責めることが多かったのです。

O:忘れているだけで、人はけっこういろいろなことをやっているのですよね。

T:想像上のダメな自分より、記録に残っているダメな自分の方が素直に受け止められて、「じゃ、どうしたらいい?」と前向きに考えることができるようになったんだと思います。

O:なるほど、記録が相談相手になってくれている感じですね。

T:仕事だけでなく、生活面でも、記録の効果は実感していまして、全体的にラクになったなあと感じることが増えてきました。記録をとる作業は自動ではありませんので、何もしないよりは手間はかかりますが、その手間を上回るメリットを感じています。

タスクシュートは理想と現実を接続する

関連記事