タスクシュートは時間をつくるツールではない

「時間をつくる」という表現があります。

もちろん、実際に時間を「つくる」ことはできないので、あくまでも表現でありその実態は「割り当ての変更」でしょう。

別のことに使うために割り当てていた時間を、新たに発生したやるべきことに割り当てる。

当初予定していた「別のこと」はできなくなりますが、代わりに新たに発生したやるべきことにその時間を使えるようになります。

お金でも同じような「操作」を頻繁に行っているでしょう。

同様にお金を「つくる」と表現されますが、実際には何かを諦めることで捻出することが多いはずです。

ただ、捻出した分を何らかの理由で使わなかった場合は、当初の用途に使えます。

使わずに取っておくこともできます。

たとえば、食洗機を買うために用意していた資金10万円を、新しいスマホの購入のために使うと決めた場合。

思い直してスマホの購入を見送ることに決めたなら、食洗機を諦めずに済みますし、不意に食洗機への熱が冷めたなら、この10万円はほかの用途に回せるようになります。

特に使い途が見つからなければ、貯めておくこともできます。

その点、時間は貯めておくことができないため、必ず何かに使う必要があります。

特に使い途が見つからなくても、刻々と減っていってしまいます。

そう考えると、お金と時間には次のような違いがあることに気づきます。

  • お金:どのように使うかを考えている間は減らない
  • 時間:どのように使うかを考えている間も減り続ける

時間をうまく使いたければ「どのように使うか」を考える時間を減らす必要があります。

タスクシュートはまさにこの「どのように使うか」を考える時間を減らすためのツールです。

この点について、具体例を交えつつ掘り下げていきます。

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