タスクシュートでその日の「予定」をどんなに綿密に組んだとしても、毎日何かしら「割り込み」に見舞われるために、予定通りにはいかない──。
このときの「割り込み」は必ずしも“ソト”からやってくるものばかりではありません。
“ウチ”から、すなわち自分から「予定」にないことを始めてしまうという形で生じることもあります。
たとえば、
- ふと気になって○○について調べ始めたらそのまま1時間経過
といったことは誰しもが経験しているでしょう。
このような場合の教科書的な“正解”は、
- 「○○について調べる」というタスクを登録して、元の仕事に戻る
ことです。
でも、実際のところ「気になっている」というパワーはなかなかに抑えがたいものです。
そして、現在進めている仕事にさほど気持ちが入っていない場合には、もはやなすすべもなく「○○について調べる」に突き進むことになります。
タスクシュートを使っていても、このような自分の“ウチ”から生じる衝動的な「割り込み」の発生を未然に防ぐことはできません。
でも、代わりにタスクシュートだからこそできる対抗策があります。
これは、“ウチ”からはもちろん“ソト”からの割り込みにも有効です。
その対抗策とは、記録に残すこと。
「割り込み」に対応し始めてしまったら、それまで進めていた仕事の記録は一時停止し、「割り込み」の記録を開始した上で割り込み対応に向かいます。
難しければ、それまで進めていた仕事の記録を一時停止するだけでもいいでしょう。
「割り込みポイント」をあとから見つけ出せる“栞”を残せれば十分だからです。
では、記録に残すことがなぜ割り込みの対抗策になるのか?
この点について、掘り下げていきます。