佐々木正悟さんの『なぜか仕事が早く終わらない人のための図解超タスク管理術』という本に、以下のような一節があります。
タスク管理に必要な情報とは、約束を実行するうえで使う情報だけです。そのように限定してしまえば、すべての情報はいつでもタスクを実行する時だけ、確実に参照できるようになります。
なぜ約束の実行に限定するのか?
それは、人との約束を実行し続けさえすれば自分に対する信用を高めることができるからです。
本書では、タスク管理の定義を「タスクを見える化し、自分に対する信用を高めるための方法」としています。
つまり、この定義に沿ってタスク管理ができている限りは「安全」であり「安心」していられる。
「情報」が増えすぎてどうにもならなくなったとき、この定義を思い出すことができれば、落ち着いてその取捨選択ができるでしょう。
とはいえ、頭では分かっていても、いざ実行しようとすると簡単ではありません。
なぜなら、「人との約束」とは別に「自分との約束」があるからです。
「自分との約束」には、
- 「明日の19時から映画を一人で観に行く」
という、明確に開始時刻の決まっている予定だけでなく
- 不意に思いついた「今日はこれをやりたい」という望み
も含まれます。
これらをさしおいて「人との約束」だけに向き合うことができれば、確かに自分に対する信用を高めることはできるでしょう。
代わりに「自分との約束」は後回しにされるため、たとえ「安全」や「安心」を手に入れることができても、どこか満ち足りず、落ち着かない。
これを放置し続けると、いつか“農民一揆”のような反発を食らってしまう、すなわち、「人との約束」をさしおいて「自分との約束」に突き進んでしまい、望ましくない結果を自ら招き寄せてしまうかもしれません。
タスクシュートを実践している人が「タスクシュートから逃げたくなる」のはこういうときでしょう。
- タスクシュートから逃げる=農民一揆
です。
これを防ぐにはどうすればいいか?