タスクシュートを続けてしばらくたつと、高い確率で以下の良いニュースと悪いニュースに出くわすことになります。
- 良いニュース:リピートタスクが漏れなく実行できるようになった!
- 悪いニュース:プロジェクトが思うように進められない…
一度実行したタスクをリピートタスク化することで、その頻度とタイミングと見積もり時間のすべてが適切である限りは、そのリピートタスクを漏れなく確実に実行できるようになります。
これはタスクシュートならではの強みでしょう。
一方、リピートタスク化が難しい「プロジェクト」については、タスクシュートにタスクとして登録しても、リピートタスクのように滑らかには実行できず、滞ってしまう。
この問題はタスクシュートを使っていなくても生じるものではありますが、タスクシュートを使うことでリピートタスクが実行しやすくなる、すなわち取りかかりのハードルがぐっと下がるために、相対的にハードルが高くなるプロジェクトは停滞しがちになるのです。
今回はこの問題の考察とその解決方法について書いてみます。
そもそもプロジェクトとは何か?
認識の不一致を避けるために、本記事の中で「プロジェクト」とはどういう仕事のことを指しているのかを以下に記します。
- 1.明確な期限がある
- 2.完了までに2日以上を要する
- 3.自分以外の人の意思決定に影響を受ける
- 4.実行した結果が得られるまでにタイムラグがある
- 5.扱う「変数」の数が多いため記憶ではまかなえない
これらの要素のうち1つでも当てはまれば、それはプロジェクトと呼んで差し支えないでしょう。
以下はプロジェクトの例です。
- 来月に予定しているお客さま向けセミナーを成功させる
- 今月中に10件の新規受注を獲得する
- ○月○日までに体重を○○Kg以下に落とす
- 引っ越す
いずれも、目にした途端に「うわー、いろいろやらないといけないことがありそう…」という期待と不安の入り交じった感情がたかぶることでしょう。
一方で、次のリストはいかがでしょう?
- コーヒーを淹れる
- 朝食
- メールチェック
- Twitterチェック
- 定例ミーティング
- プレゼン資料作成
いずれもリピートタスクであり、1つを除いて、いずれも目にした途端にすぐに抵抗なく開始ボタンを押せるはずです。
除いた1つとは最後の「プレゼン資料作成」ですが、僕自身は比較的抵抗なくこのタスクの開始ボタンを押せます。
理由は後述しますが、ここまででプロジェクトとリピートタスクの違いを再確認できたかと思います。