タスクシュートに限らず、あらゆるタスク管理ツールにおいては、
- タスク名を考える
ことが欠かせません。
ここで適切な名前を与えることができれば、そのタスクの実行は半ば成功したようなものです。
言い換えれば、適切な名前しか与えられなかった場合は、実行が難しくなります。
では、適切なタスク名とはどのようなものか?
少なくとも僕自身は「タスク名の正しい付け方」というものを学校で教えられたことはありません。
一人ひとりがそれぞれの置かれた環境の中で試行錯誤を重ねる中で何となく身につける、文字通り身体で覚えるものだと考えられます。
そもそも、なぜタスク名が必要かというと、タスクの発生したタイミングと実行するタイミングにズレがあるからです。
言い換えれば、タスクが発生したタイミングで即座に実行できるのであればタスク名を付ける必要はありません。
そういう意味ではタスク名とは飲食店における「伝票」に似ています。
例えば、飲食店で客からの注文を受けた料理人が間髪入れずに調理を始められるのなら、伝票は不要でしょう。
- 1.注文を受ける
- 2.注文された料理の調理を始める
- 3.料理を客に出す
でも、同時に複数の客が来店し、それぞれに異なる料理を注文してきたとしたら、その瞬間から伝票が欠かせないものになります。
- 1.注文を受ける
- 2.新しい伝票を起こし、料理名を記入する
- 3.伝票に書かれている料理名を確認する
- 4.3の料理の調理を始める
- 5.3の料理を客に出す
注文1つにつき伝票を1枚起こすことで、注文と調理のタイミングをズラせるようになります。
もし、この伝票という“システム”がなければ、客は料理人の手が空くまで待たされることになります。
一つの料理の調理中に新しい注文を受けても、その料理の調理には取りかかれないからです。
もちろん、注文を覚えておいて、調理中の料理ができあがったら、すぐに次の調理に取りかかることもできるでしょう。
でも、この方法では注文の数が一定数を超えたタイミングで注文内容を忘れたり、飛ばしたりしてしまうかもしれません。
これを防ぐためにも伝票という“外部記憶装置”が欠かせないわけです。
ところで、この伝票システムが機能するためには絶対に欠かせない要件が1つあります。
このことは、「適切なタスク名の付け方」を考えるうえでヒントになります。
ということで、今回は、
- 適切な「タスク名」の付け方
について考えてみます。