タスクシュートが管理する対象は今日一日です。
今日やることについてはもれなくタスクシュート上に書いておくことで、やり忘れることを防ぐことができます。
時間が足りずにやり切れないことがあっても、一日の終わりにタスクシュートを確認することで、
- 今日やろうと思ったが、できなかった
という動かぬ現実を目で見て確認することができます。
同時に、
- 1.今日やろうと思って、実際にできたこと
- 2.今日はやるつもりはなかったが、やったこと
も同様に目で見て確認することができます。
1は、当初の自分との約束を確かに果たせたという事実を再確認することになります。
2は、当初の自分との約束にはなかったものの、実行する時点で「今やった方がいい」と判断した事実を再確認することになります。
ふと思いついて実行したこともあれば、人から急に頼まれて実行したこともあるでしょう。
いずれの場合も、それを実行する時点で「今やった方がいい」と判断した自分がいたはずです。
なぜ、そう判断したのか。
一日の終わりにタスクシュートを見返すことで、その理由の一部を思い出すことができるでしょう。
- 予定にはなかったことだけど、今日は余裕があるから、今すぐやってしまおう
- 予定通り進めたいけど、この方にはお世話になっているからむげに断れないなあ
といった、判断を下す時点の自分の感情。
この感情が判断に強く影響を与えます。
あらゆる判断は感情抜きには下せない、とも言えます。
この感情をうまくコントロールすることができれば、より満足度の高い一日を送れるようになるのではないか。
そのように僕は考えています。
このようなとき、現状のタスクシュートに足りないものがあります。
現状のタスクシュートに足りないもの
それは、一日の終わりにタスクシュートを見返したときに、
- 当初はどのような「つもり」だったのか?
- 当初の予定から外れ始めた時点のタスクの並びはどんな感じだったのか?
という2つの問いにうまく答えるのが難しいことです。
これらの問いに答えるためのヒントが、「一日の終わりにタスクシュート」からは失われていることが多いからです。
ちょうど、交通事故の現場を見るだけでは、その事故が実際にどのように起こったのか、その一部始終までは分からないことに似ています。
- おそらくこういう風に起こったんだろうな
と類推することしかできないのです。
「一日の終わりにタスクシュート」についても、
- この14時過ぎの割り込み作業から予定が崩れ始めたんだな
ということは分かっても、その割り込みが発生した時点のタスクの並びは記録には残っていないため、割り込みという“事故”がどのように起こったのかは再現できないわけです。
もちろん、再現する必要はないのかもしれませんが、もし再現できたとしたら、同じ“事故”を未然に防ぐ上で役に立つはずです。
この、現状のタスクシュートに足りないものをどう補えばいいか?
今月はこの問題について考えていきます。
「こうすればいいのではないか」というアイデアはすでにあり、何度か実行に移したこともあるのですが、うまくいきませんでした。
その経緯についてはもちろん、今後の試行錯誤の過程についても合わせてご紹介します。