締め切りある仕事は、締め切りが近づいてくるほどに自然と優先度が高まり、多くの場合、最終的には締め切りに間に合わせることができます。
言い換えれば、締め切りがなければ仕事に対する優先度が高まらない、ということです。
どんなに「好き」な仕事であっても、それが仕事である限りはこの“傾向”に抗うのは難しいでしょう。
放っておくと、意図せずしてずるずると楽な方へと流れていってしまう。
「締め切りまでにはまだ時間があるから」ということで、締め切りのない仕事や、仕事以外の「締め切りに追われていなければ心おきなく勤しめること」に時間を使ってしまうのです。
このとき、なぜ「時間がある」と考えるのか。
それは、締め切りが近づいてくれば自然と優先度が高まって、追い風を受けるかのように効率よく仕事を片づけられるからです。
一方、締め切りまで余裕がある場合は優先度が高まらず、ちょうど向かい風に逆らいながら仕事に取り組むことになり、あまり気が進まないでしょう。
言ってみれば「割に合わない時間の使い方」になってしまうことを恐れているのだと考えられます。
とはいえ、よくご存知の通りこの「時間がある」は幻想です。
分かっていてもなぜかこの幻想に騙されてしまう。
締め切り間際になって「もっと早い段階で取りかかっていればよかった…」と後悔しながら、限られた時間で仕事を片づけることになるのです。
限られた時間で片づけられているので、客観的には効率のよい時間の使い方になります。
でも、気持ちの面では「このやり方はリスクが高いので改めたい」と感じている。
この、
- 締め切りに追われるやり方は改めたい
- とはいえ、割に合わない時間の使い方はしたくない
という2つの相反する希望にどう折り合いをつければいいか。
これについて考えてみます。