人はなぜ「時間に縛られたくない」と考えるのか

タスクシュートのコンセプトに初めて触れた人から

  • 時間に縛られたくない

という感想をいただくことがあります。

確かに、1分単位(あるいは1分未満の)タスクがびっしりと並んだタスクシュートのデイリーリストには一定の圧があります。

このリストに沿って行動することに対して「時間に縛られる」というイメージを抱き、抵抗を感じるのでしょう。

「息が詰まる」という表現もよく耳にします。

確かに、あらかじめ決めた通りに行動することはどこか「真空」感があります。

集中しているときに知らぬ間に息が止まっていることがありますが、その連想が働くのかもしれません。

あるいはプールで潜水するときのイメージがよぎることもありそうです。

潜水するには直前の深呼吸と一定の覚悟が必要です。

ひとたび水に入ったらしばらくは呼吸ができない → 息が詰まる、というわけです。

一方で、競泳においてはスタート直後の潜水はスピードを保つための技術です。

手段としてあえて「真空」状態を活用しているわけです。

当然、潜水の後は息継ぎをしながら泳ぎ続けることになります。

こうして

  • 深呼吸 → 潜水 → 息継ぎしながら泳ぐ

という一連のプロセスを踏むわけですが、この間は人は何も考えずに迷うことなく、その結果として効率よく前に進むことができているでしょう。

最終的に息継ぎができるのなら、最初の「真空」状態もさほど抵抗なく乗り越えられるはずです。

実際にどれぐらいの時間を潜水にあてるのかは人によって異なるでしょう。

つまり、人それぞれに息が詰まらないような潜水スタイルを身につければいい、ということになります。

タスクシュートはこの「人それぞれの潜水スタイル」を見つけ出すサポートをしてくれるツールという側面がありそうです。

とはいえ、いつも同じパターンで動きたくない、その日の体調や気分に合わせてスタイルを変えたい、というニーズもまたあるでしょう。

毎日同じプロセスを踏むことに対する抵抗があるわけです。

このような抵抗にどう対応すればいいか?

これについて考えてみます。

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